大使からのメッセージ

クウェート国について

コンタクト

金融

クウェイト政府は、莫大な石油収入のうち必要経費を除いた余剰資産を海外で投資・蓄積し、そこから得られる運用益で国家の歳入を賄うことを国の基本政策としてきた。この政策の下、毎年積み立てられている「次世代準備基金(国家歳入の10%)や国庫準備金として蓄積されている各年度の財政黒字額を海外で投資、運用してきた。その結果、湾岸戦争以前の海外資産は1,000億ドルを越えていたと推定され、この海外資産から得られる投資収入は石油収入を上回るほどまでになっていた。しかし、湾岸戦争ならびにクウェイト解放後の国家復興に要した巨額の費用の財源として、海外資産が取り崩されたため、その額は300億ドルから400億ドルにまで大幅に減少したと言われている。その後、石油価格の上昇により徐々に蓄積額は増加し、1997年末には約700億ドルまで回復したと伝えられている。上述の次世代準備基金と国庫準備金がクウェイトの海外資産のほとんどを占めており、クウェイト投資庁がこれら資金の運用を担当している。その他に、中央銀行(Central Bank of Kuwait - CBK)、クウェイト石油公社(Kuwait Petroleum Corporation - KPC)、アラブ経済開発クウェイト基金(Kuwait Fund for Arab Economic Development - KFAED)、社会保険事業団(Public Authority for Social Security - PASS)およびクウェイト航空(Kuwait Airways Corporation - KAC)などの政府機関が政府資金を保有、運用している。
一方、クウェイト政府は海外借入を行っており、1997年末の借入残高は4億2,500万ドルとなっている。この負債額は輸出総額の3%、GDPの2%にしか相当しないわずかな額であり、2001年までに全額返済の予定である。なお、湾岸戦争に伴う費用の資金として1991年に借り入れた55億ドルは1996年に完済している。

金融機関

クウェイトの金融機構は、政府の中央銀行と、ほとんどがその管轄下にある商業銀行、特殊銀行、投資銀行、両替商から構成されている。
中央銀行(Central Bank of Kuwait)は、通貨政策の立案・管理、通貨の発行および商業銀行はじめ政府・民間の投資銀行や両替商の監督などの諸業務を行っている政府機関である。
商業銀行は、クウェイト国営銀行(National Bank of Kuwait)、クウェイト商業銀行(Commercial Bank of Kuwait)など全部で6行ある。これら銀行の株式はクウェイト政府とクウェイト民間人が保有している。
特殊銀行は、工業・農業関連プロジェクトに融資を行うクウェイト工業銀行(Industrial Bank of Kuwait)と不動産・建設関連の融資業務を行うクウェイト不動産銀行(Kuwait Real Estate Bank)の2行がある。
これら銀行に加え、イスラーム銀行(Kuwait Finance House)、バハレイン・クウェイト銀行クウェイト支店(Bank of Bahrain and Kuwait)、低利の住宅ローンを行っている信用貯蓄銀行(Credit and Savings Bank)そしてクウェイト国内外で投融資事業をしている国営ならびに民営の投資会社が20社以上ある。
そのほかクウェイトで忘れてならないのが両替商の存在である。両替商は当座預金勘定やその他の預金勘定関連の業務は禁止されているが、外国為替取引は認められている。送金やトラベラーズ・チェックも取り扱っており、手数料が相対的に低く、かつ銀行の閉店後も営業しているため一般の利用客が多い。
クウェイトの民間銀行が保有する総資産は1997年6月末時点でKD119億9,460万で、1992年末KD104億2,000万から順調に増加している。総資産に占める対政府債権の比率は1992年の62%から1993年は58%、1994年は51%、1995年は47%、1996年は40%、そして1997年6月末は37%へと低下している。