大使からのメッセージ

クウェート国について

コンタクト

クウェート経済

経済の特徴

クウェイト経済には以下に述べるようないくつかの特徴がある。

  • まず、最大の特徴は、クウェイト経済は石油産業に立脚した、石油依存経済ということである。1938年に発見された石油は第2次世界大戦後、本格的に開発され、1946年に輸出が開始された。そしてそれ以降、クウェイトは国庫収入の大部分を原油と石油製品の売上に依存し、目覚しい経済発展を遂げてきた。現在もその体質は変わっておらず、クウェイトの輸出総額の90%、国庫歳入の約80%およびGDPの約50%を石油収入が占めているのである。
  • 次の特徴は、クウェイトは、石油収入のほとんどを国の工業化に注ぎ込むというような政策は採っておらず、必要経費を除いた余剰資金を海外に投資、運用することを基本政策としていることである。海外資産の蓄積により、石油市況の影響をもろに受ける石油収入構造の脆弱性が軽減されているのである。
  • 第3としては、耐久消費財や生活物資の多くを輸入に頼っている点である。クウェイトは、工業化の優先度を資本集約的で労働生産性の高い石油関連産業に置き、市場規模が小さいなどの理由で石油産業以外の製造・加工などの産業を充分に育ててこなかったため、輸入依存度が極めて高い国となっている。
  • 第4の特徴は、クウェイト経済が外国人労働者に支えられているということである。クウェイトの総労働力人口に占める外国人の割合は、1998年末時点で、全体の約83%に達しており、彼ら外国人の労働力がなければ、クウェイト経済は成り立たないのである。
  • 莫大な石油収入を背景として、国民に対する社会福祉が充実していることと国民の生活水準が高いこともまた、クウェイト経済の特徴である。クウェイトの社会福祉水準の高さは世界でも群を抜いており、いまだに公共の医療施設の医療費と学校の教育費は無料のままである。その他、電気、水、電話料金なども政府の補助金制度により低く抑えられている。

財政

1980年代、クウェイトの財政収支は長引く石油市況の低迷を受け、一時期を除き赤字を続けていたが、海外資産からの投資収入があったため、他産油国よりは財政的にゆとりがあった。しかし、湾岸戦争と解放後の国家復興にともなう多額の支出によって、海外資産が大幅に取り崩されたため、1990年からの財政状況は極めて悪化、1991年には55億ドルにのぼる借入れを行っている。1990年度(クウェイトの会計年度は7月1日より翌年6月30日まで)の財政赤字は約240億ドル、1991年度は約180億ドルと巨額であった。しかしながら、幸いなことに石油施設の早期修復により石油収入が回復し、また多国籍軍への戦費の支払いが完了したことなどから、1992年度から赤字幅は縮小し、1995年度には約20億ドルまで減少した。そして、1996年度は石油価格の上昇に支えられ、15年ぶりに財政黒字(約17億ドル)を計上した。しかし、1997年度からは再び財政赤字となり、今日に至っている。
歳入総額はKD24億4,350万($80億6,355万)で、石油収入はKD18億9,350万($62億4,855万)を見込んでいる。この石油収入は、価格を1バレル当たり10ドル、生産量を日産198万バレルとして計算されている。一方、歳出額は前年とほぼ同額のKD43億6,200万($143億9,460万)となっている。この結果、1998年度予算は、KD19億1,850万($63億3,105万)の赤字予算となった。これに法令(1976年法律第106号)で毎年積み立てが定められている、次世代準備基金(歳入の10%)のKD2億4,435万($8億635万)を加えると、赤字幅はKD21億6,285万($71億3,740万)となり、これは湾岸戦争後最大の赤字額である。 クウェイト政府は以下に述べる政策の実施により、西暦2000年までに財政赤字をゼロにする計画を立てている。

  • 公共部門従業員の賃金の抑制
  • 低所得者層に負担をかけない、公共サービス補助金の見直し
  • 関税引き上げならびに売上税の導入による、非石油部門の収入増
  • 民営化の促進